名前を忘れられて、嬉しかった話

忘れられてもいいと思える教室

先日、あるお店で教師時代の教え子に会った。

「元気?」

懐かしくて、声をかけた。
でも、向こうは一瞬「誰だっけ」という顔をしていた。
私の名前を、忘れられていた。

正直、ちょっとショックだった。
その日の夜、当時の過ごし方を省みるくらいにはショックだった。

でも、少し時間が経って気づいたことがある。
私は教え子には常々、いつもこう伝えている。
「先生のことは、忘れてください」と。
それは冷たい意味じゃない。
「私のことを忘れるくらい、素敵な思い出をこれからたくさん作ってね」という意味で言っている。

だから、名前を忘れられたということは
その言葉通りに生きてくれている証拠でもある。
新しい友達、新しい先生、新しい経験。
たくさんのものに囲まれて
過去の教師のことなんて、思い出す暇もないくらい
充実した日々を送っているんだと思う。

悲しいけど、嬉しい。
矛盾しているようで、矛盾していない。
これが教える仕事の、不思議なやりがいなんだと思う。

個別指導塾SSGでも
今この瞬間、必死に頑張っている生徒たちがいる。
いつか彼らも、私のことを忘れるくらい
たくさんの素敵な出会いを重ねていってほしい。

そのために、今日もできることを精一杯やろうと思う。
忘れられるその日まで、全力でそばにいます。

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